身長を伸ばすアルギニンの効果とは
身長を伸ばすというサプリメントはかなり増えてきています。特に「アルギニン」という成分の入ったサプリメントが主流になりつつあります。
今回はアルギニンがどのように身長に関係するのか?身長に以外にはどんな効果が期待できるか?をあらためてご紹介します。ぜひチェックして、お子さんには成長のお手伝いとして。あなたにはアンチエイジングとして、親子でぜひ生活の一部に取り入れてみてください。
Contents
1 アルギニンとは
アルギニンはタンパク質(アミノ酸)の一種で、100gのタンパク質を摂取すると5g程のアルギニンが含まれています。アミノ酸には体内で生産できない必須アミノ酸と生産できる非必須アミノ酸があり、アルギニンは非必須アミノ酸に入るので、ある程度生産はできるものですが、世界保健機関の定めるアルギニンの必要量が成人で一日7g。成長期のお子さんは体内で十分に作り出すことができないことと、細胞分裂のスピードが早いため、一流アスリートと同じ量(体重10㎏あたり2g)のアルギニンが必要になります。日本人は一日に成人で平均4gのアルギニンしか摂取していません。通常の食事では、明らかに足りないのです。
2 アルギニンの働き
アルギニンは成長ホルモン分泌促進することで体の成長を助けたり、体内で一酸化窒素に変化し、血流促進や神経伝達物質、抗酸化作用等に発揮し、免疫力を高めたりと体内のいたるところに重要な物質です。
2-1 発育・成長に作用
まず、体を大きくするのにアルギニンがどのように作用するか見ていきましょう。
① 骨を伸ばす素となる
前章に書いた通りアルギニンはタンパク質です。タンパク質というと筋肉のイメージですが、血液や免疫細胞、皮膚や髪の毛、体のほとんどのものがタンパク質でできています。
当然、骨もタンパク質がなければ伸びることができません。成長期のお子さんには骨が伸びる軟骨部分の「骨端線」があり、この骨端線がタンパク質を栄養に肥大化することで骨が伸びていきます。特にアルギニンに特化することで、血流促進効果により骨の代謝が進み、成長を加速させます。
② 骨を伸ばすよう命令を出す。
アルギニンに特化する理由がもう一つ。骨が伸びるには「成長ホルモン」が必要になります。いくら栄養が足りていても、伸びるように指示がないと伸びてくれせん。その指示をしてくれるのが成長ホルモンで、アルギニンには成長ホルモンの分泌を上げる作用があります。
ある試験データではアルギニンを摂取後、成長ホルモン分泌量が4.2倍になったというデータも出ています。
2-2 アンチエイジング
ここからはお子様にも、あなたにも効果のあるアルギニンの効果をご紹介します。
① 血流を良くする
アルギニンは血管の細胞で体内の酵素と合成し、一酸化窒素になります。一酸化窒素の血管を広げる効果により血流が良くなり、血管そのものの弾力性をつけることで動脈硬化や高血圧などを防止します。もちろん冷え症にも効果が期待できます。
② 抗酸化作用
アルギニンが体内酵素と結びつき、一酸化窒素になることで、老化や病気の素、「活性酸素」を分解し無毒にする働きがあります。
③ 骨を丈夫にする
年齢を重ねるにつれて、成長ホルモンの分泌量は減少していきます。アルギニンが不足すると成長ホルモン分泌がさらに減少し、骨の代謝が悪くなり骨粗鬆症や骨折しやすくなってしまいます。
④ 免疫力を高める
体内には、入ってきた細菌やウイルスなどを攻撃する免疫細胞が存在します。アルギニンは免疫細胞を作るタンパク質であり、成長ホルモンを分泌することで体内のタンパク質合成を促し、さらに一酸化窒素による血流促進で免疫細胞が活性化をする結果、病気などの感染に強くなります。
⑤ 記憶力や学習能力の向上
アルギニンが体内で一酸化窒素に変化すると、脳にも作用します。脳内血流が促進することで記憶力や学習能力向上の手助けをします。
3 アルギニンの多く含む食べ物
食品には必ずタンパク質を含んでおり、下の表はそのタンパク質の中でのアルギニン量を示しています。
食品名(100g) | タンパク質量 | アルギニン量 |
高野豆腐 | 50.2g | 4200mg |
湯葉干し | 53.2g | 4100mg |
落花生 | 25.4g | 3200mg |
大豆 | 35.3g | 2800mg |
そらまめ | 26.0g | 2400mg |
しらす | 37.8g | 2200mg |
車エビ | 20.5g | 1900mg |
まぐろ | 28.3g | 1500mg |
豚ロース | 19.7g | 1300mg |
若鶏もも | 18.0g | 1200mg |
アルギニンが多く含まれる食品としては高野豆腐、湯葉干し、落花生などがありますが、必要量を食品から摂取となるとタンパク質以外にも糖分など余分なカロリーを摂取することになりかねません。また体内でタンパク質が消化酵素により分解されてアルギニンになり、吸収されるまで時間もかかる為、食品だけでなくアルギニンサプリを有効活用することがベストです。
4 アルギニンサプリの活用
現在、様々なアルギニン配合のサプリメントが売られています。どのようなものを基準にしたらいいのかを紹介するので参考にしてください。
①まずは含有量!!
第一にアルギニンがどのくらい入っているかはとても重要です。少量でも配合されていれば成分として書き込めるので、気を付けましょう。これはどのサプリメントでもそうですが、何がどのくらい入っているか成分表示をしているところを選びましょう。
②バランス
アルギニンの性質として、アルカリ性のためそのまま飲んでいると胃を荒らす可能性があります。サプリメントは飲み続けるものなので、例えばクエン酸等で中和されているような配合バランスが良いものを選びましょう。
③安全性
お子さんに飲ませるなら特に安全性には気を付けたいところですよね。
合成着色料や合成化合物の入っていないものを選びましょう。
※せっかくはじめるのなら・・・
上にあげた③つが最低限の選ぶ基準になると思います。でも一番ネックになるのが、料金ですよね。やはり含有量のあるものや成分表記を数字で出しているところは良いものを作っているので他のものと比べると高いことが多いです。しかし、せっかく始めるのならちゃんとしたものを選んで欲しいと思います。日々体を作っているのは栄養素です。半年~一年先のお子さんの様子やあなたの様子をイメージしてサプリメントを選んで欲しいと思います。
5 まとめ
アルギニンには、様々な可能性が広がっていることが分かっていただけたかと思います。現在、身長・体格の遺伝は25%ほどといわれるようになりました。お子さんにはアルギニンで体を大きくし、あなたはアンチエイジングとして有効活用し、親子で楽しく健康になってほしいと思います